銀行融資に頼らず資金調達できる「トラックのリースバック」とは?
銀行の支援が厳しくなったり、今後の取引を継続するために資産と債務のバランスを整えたいという経営課題、または運転資金が回らず、消費税や社会保険料の支払いに苦労している――
そんなトラック事業者の資金調達に有効なのが「リースバック」です。
お手持ちのトラックをリース会社に一度売却し、そのままリース契約を結んで使い続けることで、
比較的容易に運転資金を確保することができます。
銀行とは別枠で資金を調達できるのが、リースバックの最大の特徴です。
⚠️ 高金利と「クローズエンド契約」に注意
近年では、比較的中堅規模の運送会社でもリースバックを活用し、M&Aや財務バランスの見直しを行うケースが増えています。
非常に便利な仕組みである一方で、注意すべき点もあります。
運送業界は銀行との取引が難しい業界と見られる傾向があり、それを背景に一部のリース会社が、高金利の条件やリース満了後にトラックを買い戻せない「クローズエンド契約」を勧めてくるケースがあります。
中には「クローズエンド契約」であることを説明せず、契約を進めるような悪質なリース会社も存在します。契約を結ぶ際は、契約内容を十分に確認することが大切です。
グリーンベルのリースバック金利と買い取りの流れ
グリーンベルグループのリースバックでは、通常のリース契約と同等の年3.8〜6.8%の金利を採用しています。
金利はお客様の財務体質(スコア)によって決まり、債務超過または実質債務超過(決算内容を分析した結果)と判断された法人の場合は、上限の6.8%が適用されます。
たとえば、1,000万円のリースバックを5年間で契約した場合、
- ・金利6.8%ではおよそ170万円
- ・金利5.0%ではおよそ125万円
の金利負担が発生します。
リース期間が満了すると、車両は契約時に設定した残価(0〜10%程度)で買い取ることができます。
その後、トラックを転売して資金化することも、またはグリーンベルグループが時価で再買取することも可能です。
運送会社が赤字になりやすい理由と“困難期”の仕組み
運送会社が赤字になりやすい最大の理由は、
本来15年分で計上すべきトラックのコストを、わずか5年で経費化していることにあります。
新規事業の立ち上げ期や、急速に成長している企業では、
設備投資が先行するため、3〜5年目にかけて赤字が積み上がる傾向があります。
この時期こそが、資金調達が最も難しくなる“困難期”です。
本来であれば、設備投資を前倒しで行うことは健全な成長過程であり、
企業としては誰もが通る道です。
しかし、金融機関の企業評価(スコアリング)では、
この一時的な赤字を「経営リスク」として厳しく評価してしまうのが現状です。
その結果、運送事業者は実質的に問題のない経営状態でも融資が受けにくい状況に陥ります。
もし10年償却や15年償却で再評価すれば、多くの企業は十分に健全な経営状態にあることが分かります。
残念ながら、この実態を正しく理解している金融機関は、いまだにごく少数です。
グリーンオートリースは中小企業の運送会社の“困難期”を支援します
トラックの価値を正しく評価し、運送事業者に熟知した支援特化型ファイナンスを手がける
グリーンオートリース株式会社は、リースの組み直しや、ローン・リースが満了した車両の価値に対するファイナンスを支援しています。
これは、物流企業の成長産業化を目指す株式会社グリーンベルの事業理念にも基づいています。
困難期を迎える運送事業者を、最も厳しい時に私たちが支えることで、高金利の金融商品や、条件の悪いリースバックから回避し、健全な成長を遂げられるように支援するために立ち上げた会社です。
グリーンベルグループの運送事業者支援メニューでは、トラックファイナンスの採用率が非常に高く、運送事業者様の成長期には必ず訪れる“困難期”を、ファイナンスサービスを活用して上手に経営をコントロールされることをお勧めし、それを支援いたします。
リースバックのお申し込みについて
必要書類・資料
リースバックまたはリースの組み直しをご希望の場合、以下の書類をご準備ください。
- 1.対象トラックの車検証
- 2.車両の走行距離・車両写真・架装内容が分かる情報をご準備ください。
- 3. 直近3期分の決算書(科目明細付き)をご用意ください。
リースバック実行までの審査の流れ
- 1.審査書類の取りまとめ
- 2.トラックの査定
- 3.審査の実施
- 4.可否・条件のご案内
- 5.見積書およびリーススケジュールの提示
- 6.ご契約の締結
- 7.所有権移転書類の回収
- 8.所有者変更手続き
- 9.お支払い実行(⑧と同日可能)
- 10.リース契約開始